一般的なイ草の畳ではなく、おしゃれに敏感な若者の中でも流行っている和紙畳は、どんな特徴があるのか気になりますよね。
そこで、今回は和紙畳のメリットデメリット、和紙畳の選び方などについても紹介していきます。
和紙畳とは?
和紙畳とは、一般的なイ草を使った畳ではなく、和紙を組みこんで作り上げる畳です。
和紙畳はイ草を使用しないため、カビやダニが発生しにくい、撥水性に優れているなどの特徴がありますが、他にも、使用する期間が長くなっても変色しにくいなどの特徴から、近年注目されています。
また、和紙畳は一般的な畳よりもおしゃれな和室を演出することができるため、若い人にも人気となっています。
和紙畳のメリット
ここからは、和紙畳のメリットについて紹介していきます。
和紙畳には、次のようなメリットがあります。
・耐久性が高くイ草よりも長持ちする
・汚れが染みつかない
・ダニやカビが発生しにくい
・床暖房に対応している
・変色や色あせしにくい
・デザインやカラーバリエーションが豊富
それでは、それぞれ詳しく確認していきましょう。
耐久性が高くイ草よりも長持ちする
和紙畳には、耐久性が高く、イ草よりも長持ちするというメリットがあります。
和紙畳は一般的なイ草を使用する畳と比べても耐久性に優れており、頑丈で傷みにくいという特徴があります。
畳の凹みや経年劣化がしにくく、一般的なイ草の畳よりも長期間保ち続けられるため、何度もメンテナンスや交換をする必要がないので安心です。
従来の畳は2~3年程度でメンテナンスを行うことが多いですが、和紙畳の耐久性は約3倍と言われており、特別なメンテナンスをする必要もないです。
汚れが染みつかない
汚れが染みつかない点も、和紙畳の大きなメリットと言えるでしょう。
和紙は樹脂コーティングされており、水に強い性質を持っています。水に強いということは、汚れが染み込みにくいため、水拭きで簡単に掃除がしやすいというメリットがあります。
和紙畳の上に何かこぼしてしまった場合でも、すぐに拭き取れば簡単に手入れをすることも可能です。
ダニやカビが発生しにくい
和紙畳はダニやカビが発生しにくいというメリットもあります。
イ草は湿気を吸ってしまうために、ダニやカビにとっても住み着きやすい環境が整ってしまいますが、和紙はそもそも湿気を吸収しません。
そのため、ダニやカビに強く、発生しにくいというメリットがあります。
床暖房に対応している
和紙は、イ草のように熱に弱くなく、耐熱性にも優れているため、床暖房にも対応可能です。
近年床暖房を設置する家庭が増えてきており、和室も床暖房にするために和紙畳に変えることが多いようです。
そのため、床暖房を検討している家庭にもおすすめの畳となっています。
変色や色あせしにくい
和紙畳はイ草ではなく和紙のため、紫外線による変色や色あせがしにくいというメリットがあります。
イ草の畳はどうしても日光焼けや色あせが起きてしまいますが、和紙畳は変色や色あせがしにくいため、大きなメリットと言えるでしょう。
デザインやカラーバリエーションが豊富
和紙畳はデザインやカラーバリエーションが豊富というメリットがあります。
床や部屋の雰囲気に合わせて畳の色を変えることができるため、フローリングと合わせて洋室のような和室にすることもできますし、和室をよりおしゃれな部屋にすることも可能です。
和紙畳には、次のようなカラーバリエーションがあります。
・墨染色×銀鼠色×栗色
・銀鼠色×墨染色×灰桜色
・藍色×墨染色×銀鼠色
・銀白色
・黄金色
・亜麻色
・墨染色
・乳白色
・銀鼠色
・灰桜色
・藍色
・薄桜色
・胡桃色
・青磁色
・小麦色
これらはあくまでもごく一部であり、全国の業者によっても取り扱っているカラーバリエーションが異なるため、気になる人は注文時に問い合わせてみてください。
和紙畳のデメリット
続いて、和紙畳のデメリットを紹介します。
和紙畳のデメリットは次のような点が挙げられます。
・調湿効果がない
・イ草の香りを楽しめない
・値段が高い
・へこみができると戻らない
それでは、それぞれ確認していきましょう。
調湿効果がない
和紙畳は、調湿効果がないというデメリットがあります。
調湿効果とは、住宅の温度や湿度を調整してくれる効果を指し、イ草が持つ性質の一つです。
特に、湿気が多い梅雨の時期は、湿気をイ草が吸い、適度な湿度が保てるようになるため、過ごしやすい環境が作られます。
しかし、和紙畳には調湿効果はありません。
イ草の香りを楽しめない
和紙畳はイ草を使用しないため、イ草の香りを楽しめないという点がデメリットとして挙げられます。
イ草の香りは、心を落ち着かせるリラクゼーション効果もあり、和室の落ち着いた雰囲気を出すことができます。
しかし、和紙畳は和紙を加工して畳にしているため、イ草の香りが楽しめないことは和紙畳のデメリットと言えるでしょう。
値段が高い
和紙畳は、一般的な畳より値段が高い点がデメリットと言えるでしょう。
イ草の畳であれば、1畳あたり5,000円程度で済むこともありますが、和紙畳の場合は2倍以上の費用がかかってしまうことも少なくありません。
へこみができると戻らない
和紙畳は耐久性が高いという特徴はありますが、テレビや家具などの重いモノを置けば、跡が付いてしまいます。
イ草に比べても凹みが戻りにくいため、畳の上にモノを置く時は注意が必要です。
和紙畳がおすすめな人は?
ここでは、和紙畳がおすすめな人について紹介します。
和紙畳は、次のような人におすすめです。
・畳のメンテナンスが面倒
・畳の外観にこだわりたい
・子どもがまだ小さい
それでは、それぞれ詳しく確認していきましょう。
畳のメンテナンスが面倒
和紙畳は、畳のメンテナンスをなるべくしたくない人におすすめです。
和紙畳は汚れが付いてもすぐに掃除が出来たり、カビやダニ対策をしなくて済みます。
そのため、イ草を使用している一般的な畳と比べると、メンテナンスにかかる時間や手間が少ないため、畳のメンテナンスが面倒な人には、和紙畳がおすすめです。
畳の外観にこだわりたい
和紙畳は、畳の外観にこだわりたい人にもおすすめです。
前述した通り、和紙畳はさまざまなデザインと種類があります。
部屋の雰囲気や好みに合わせて外観をこだわることができるため、こだわりが強い人にとってはとても魅力的な畳と言えるでしょう。
和室を和風の雰囲気をして使うのではなく、モダンな雰囲気や洋室のような雰囲気にアレンジすることも可能です。
子どもがまだ小さい
子どもがまだ小さい家庭にも、和紙畳はおすすめです。
イ草を使用している畳は、経年劣化によりイ草が飛び出てしまうこともあり、怪我の原因となります。
また、飲み物をこぼしてしまうことも多く、簡単に掃除ができる和紙畳であれば、ストレスを抱えることなく過ごせることでしょう。
小さい子どもを自由に遊ばせたいと考えている家庭は、和紙畳を検討してみてはいかがでしょうか。
和紙畳の人気色は?
和紙畳の一番の人気色はグリーン系の色です。
グリーン系の色は、和室にも良く合い、より自然な雰囲気で「和」を体感することが可能です。
イ草よりも色持ちが良いため、長い期間使用しても、グリーン系の美しい色をキープすることができます。
和紙畳の寿命
和紙畳の寿命は、10年程度と言われています。
使用してから3年~5年ほどで裏返しや表返しを行う必要がありますが、イ草を使用している通常の畳と比べると寿命が長いです。
もちろん、使用状況によっても寿命は異なりますが、定期的なお手入れをしていれば、長い期間使用することができます。
和紙畳の選び方
最後に、和紙畳の選び方について紹介します。
和紙畳が気になっている人や、和紙畳に変えようとしている場合は、次のような選び方を参考にしてください。
・配置場所でサイズを選ぶ
・インテリアに合わせて選ぶ
それでは、それぞれ詳しく解説していきます。
配置場所でサイズを選ぶ
和紙畳を導入する時は、配置場所でサイズを選びましょう。
和紙畳は、一般的な長方形の畳だけでなく、三角形を組み合わせた畳や、正方形の畳などもあります。
三角形の畳は和モダンな雰囲気に仕上げることができ、さまざまな色を組み合わせることでおしゃれ度が上がります。
インテリアに合わせて選ぶ
和紙畳は、インテリアに合わせて選ぶことも大切なポイントです。
例えば、リビングや子供部屋には、温かみを感じる暖色系の色を合わせたり、グリーン系の和紙畳で落ち着いた雰囲気を演出したりできます。
インテリアに合わせて選ぶことで、シンプルな和室でも、おしゃれな和室に変えることが可能です。
長く使える和紙畳でこだわり空間を作ろう
今回は和紙畳のメリットデメリット、和紙畳の選び方についても紹介してきました。
和紙畳は「長持ちする」「汚れが染みつかない」「ダニやカビが発生しにくい」「床暖房に対応している」などのメリットがあり、一般的な畳に比べてもデザイン性に優れています。
価格が高いというデメリットはありますが、長く使えて、こだわりのあるデザインにしたい場合は、ぜひ和紙畳を使用してみてください。