「畳にアルコールを使用するのが良いって聞いたけど本当?」「畳にアルコールを使ってもいいの?」といったことを疑問に思っている人も多いでしょう。
結論から言うと、除菌用のアルコールや、消毒用のアルコールスプレーなどを畳に使っても問題ありません。
むしろアルコールは殺菌・除菌の効果が高いため、アルコールを畳に吹きかければ、畳についたカビを取り除くことができます。
今回は、効果的なカビの取り方やカビの正しい掃除方法、畳にカビが発生するのを防ぐ方法などについて詳しく紹介します。
畳にアルコール?効果的なカビの取り方とは
まずは、効果的なカビの取り方などについても詳しく紹介します。
畳に発生したカビを効率的に取り除くためには、以下の3点がおすすめです。
・エタノール
・酢
・重曹
それでは、それぞれ詳しく確認していきましょう。
エタノール
畳についたカビを効率的に取り除くためには、アルコール成分が高く、かつ殺菌・除菌効果が期待できるエタノールがおすすめです。
畳の表面を軽く水拭きした後に、消毒用のエタノールを畳のカビがついている部分に吹きかけます。
その後、吹きかけたところが乾いたら、乾いた雑巾やタオルで優しく拭き取ることで、カビを取り除くことができます。
畳の目にカビが残っている場合は、歯ブラシや畳用のブラシなどを使い優しくこすりとれば、簡単にカビをかきだすこともできます。最後に、畳を乾燥させれば完了です。
畳をよく乾燥させないと、同じところにまたカビが発生してしまうため、しっかり乾燥させてください。
酢
畳のカビ汚れは、酢で落とすこともできます。
酢は基本的にどの家庭にも置いてある調味料だと思いますので、わざわざ掃除用具などを購入する必要がないため、おすすめです。
酢を水で10倍ほどに薄めた後に、雑巾やタオルに染み込ませ、かたく絞ります。絞った雑巾やタオルで、カビが生えている部分を優しく拭きます。
カビをきれいに取り除くことができたら、先ほどと同様に畳を乾燥させてください。
万が一、酢でカビを取り除くことができなければ、エタノールと歯ブラシを併用することをおすすめします。
重曹
畳のカビは、重曹でも取り除くことができます。
ただし、重曹を使う場合は、使用を最小限にしてください。重曹を使いすぎてしまうと、畳が変色してしまうこともあるため、注意が必要です。
少量の重曹と漂白剤を混ぜて、綿棒などで少しずつカビを取り除き、雑巾やタオルで拭き取ります。
畳に発生したカビの正しい掃除方法は?
続いて、畳に発生したカビの正しい掃除方法について紹介します。
カビの掃除と言っても、軽いカビと、頑固なカビとでは掃除方法が異なるため、しっかり把握しておきましょう。
軽いカビ
軽いカビの場合は、カビが生えている部分に、ゆっくりと掃除機をかけて吸い取るようにしてください。
その後、カビが生えている部分を濡れた雑巾やタオルで拭いたり、市販のウエットシートなどで拭いたりしてください。
この時、部屋を換気することは絶対に忘れないでください。換気しないまま掃除をしてしまうと、カビの小さな胞子が部屋中に舞ってしまうため、気を付けましょう。
特に、小さなお子さんがいる家庭では、カビの小さな胞子が影響して体調を崩してしまう可能性もあります。
また、一度カビを吸い込んだままの状態の掃除機で、他の部屋の掃除もしてしまうと、カビの胞子が他の部屋中に舞ってしまうため、ダストパックはすぐに交換するようにしてください。
ひどいカビ
頑固なカビの場合は室内で掃除をするのではなく、一度畳を取り外して、室外で掃除をすることをおすすめします。
換気を徹底していたとしても、頑固なカビの場合は、目に見えないカビの胞子が空気中に舞ってしまいます。
一度、市販のドライシートや雑巾・タオルなどで拭き掃除をしてから、畳を日に当ててください。
ただし、畳を日に当てすぎると畳が日に焼けしてしまうため、直射日光を当てないようにしましょう。
どうしても自分で掃除ができない場合や、畳を取り外すことができない場合は、畳専門の業者に相談してください。
畳にカビが生えた場合のNG行為
ここでは、畳にカビが生えた場合のNG行為について紹介します。
畳の掃除をする時は、以下の注意点をしっかり守って掃除をしてください。
・かたく絞っていない雑巾で拭く
・畳を叩いて拭く
・拭き掃除の前にカビを掃除機で吸う
それでは、それぞれ確認していきましょう。
かたく絞っていない雑巾で拭く
水分を含んだ状態の雑巾をかたく絞らずに掃除してしまうのは、NGです。
水分を多く含んだ雑巾で水拭きしてしまうと、畳が雑巾の水分を吸ってしまい、逆にカビが発生する原因となります。
水拭きすることも重要ですが、畳に水分が吸収されないように、かたく絞った雑巾を使ってください。
水拭きした後に気付いてしまった場合は、ドライヤーなどを使って、畳をできるだけ早く乾燥させるようにしてください。
畳を叩いて拭く
畳を叩いて拭く行為も、NG行為です。
カビが生えているところを叩いてしまうと、カビの胞子が部屋中に舞ってしまいます。
また、表面についているカビも、畳の奥に入り込んでしまうため、掃除をする時には、十分注意してください。
畳の奥にカビが入り込んでしまうと、一人では掃除できなくなり、業者に依頼したり、畳の新調をしたりするなど、費用がかさんでしまうこともあります。
拭き掃除の前にカビを掃除機で吸う
拭き掃除をする前に、畳についたカビを掃除機で吸ってしまうこともNG行為です。
掃除機は吸い込んだ汚れはパックに溜める構造になっていますが、空気は外に排出されてしまいます。
カビの胞子は非常に小さく、フィルターを通り越して空気中に排出されてしまうため、カビの胞子が部屋中に舞ってしまいます。
そのなると、部屋中のいたるところでカビが発生してしまったり、カビの胞子を吸い込んでしまったりして体調を崩してしまう可能性があるため、絶対に避けてください。
畳のカビを防ぐ方法
ここでは、畳にカビが発生するのを防ぐ方法を紹介します。
カビの発生を防ぐ方法には、以下のような方法が効果的です。
・部屋の風通しを良くする
・エアコンの除湿機能を使う
・畳の下に防湿シートを敷く
・お酢をスプレーする
・畳の上にカーペットを敷かない
・部屋干しは避ける
それでは、それぞれ確認していきましょう。
部屋の風通しを良くする
カビの発生を防ぐためには、部屋の風通しを良くすることが大切です。
カビは70%以上の高い湿度を好むため、畳のある部屋に湿気が溜まらないように、定期的に窓を空けて換気しましょう。
もともと風通しが良くない部屋や、日当たりが悪い部屋の場合は、扇風機などを使って空気を入れ替えるようにすると良いでしょう。
特に、一軒家よりもマンションや集合住宅のほうが空気がこもりやすい傾向にあるため、定期的に換気をするようにしてください。
エアコンの除湿機能を使う
エアコンの除湿機能を使うことも、対策の1つです。
エアコンの除湿機能を使えば、部屋全体の湿度を下げることができます。
寒い季節にわざわざ窓を開けて換気する必要もないため、エアコンの除湿機能を使うほうが良い場合もあります。
畳の下に防湿シートを敷く
畳の下に防湿シートを敷くことも、カビ対策の1つの方法です。
畳の下に防湿シートを敷いておけば、シートが自動的に湿気を吸ってくれるため、湿度を下げることができます。
ただし、湿気がひどい部屋の場合は、定期的にシートを変える必要が出てくるため、注意が必要です。
お酢をスプレーする
スプレーでお酢を畳全体に直接吹きかけることでも、カビの発生を防ぐことができます。
お酢には高い殺菌作用があり、カビを予防することができます。
10倍程度に薄めたお酢を吹きかければ、非常に高いカビ対策が行えます。
また、お酢には消臭効果もあるため、部屋の嫌な臭いなども削減できます。
畳の上にカーペットを敷かない
畳の上にカーペットを敷かないように注意しましょう。
畳の上にカーペットを敷いてしまうと、湿気がこもりやすくなってしまいます。
どうしても畳の上に家電や家具を置きたい時や、カーペットを敷きたい時は、カーペットと畳の間に防湿シートなどを敷くようにしましょう。
部屋干しは避ける
カビの発生を防ぐためには、部屋干しは避けるようにしましょう。
畳がある和室で部屋干しをしてしまうと、洗濯物の湿気が部屋中に溜まってしまい、カビが発生する原因になります。
洗濯物が外に干せない時は、和室以外の部屋に干すか、浴室乾燥などを利用するようにしましょう。
畳に潜むダニにアルコールは効果がある?
結論からいうと、畳に潜むダニにアルコールは効果があります。
ただし、あくまでもダニの餌になるカビを殺菌してくれるというだけであり、アルコール洗剤でダニが死滅することはありません。
カビを減らすことで、結果的にダニを減らすことにもつながるため、効果はあると言えるでしょう。
ただし、アルコールを吹きかけすぎて畳が濡れたままになってしまうと、逆にカビが発生してしまう原因にもなりますので、注意が必要です。
こまめに畳を掃除して快適に過ごそう!
今回は、効果的なカビの取り方やカビの正しい掃除方法、畳にカビが発生するのを防ぐ方法などについて詳しく紹介してきました。
畳のカビは基本的に対策と手入れが可能です。
ただし、頑固なカビの場合は、掃除をするのが億劫に感じる人も多いでしょう。
そのような場合は、自分で掃除をするのではなく、プロの掃除業者に依頼することも1つの方法です。