障子紙を張り替えようとしたところ、障子戸を自力で外すことができず、困ってしまう方もいるでしょう。力任せに動かそうとすると、障子戸が歪んで元に戻せなくなることもあるため、十分に注意が必要です。
本記事では障子戸が外れない原因、上手な外し方と取り付け方、滑りの改善方法やお手入れ方法について説明します。障子紙の張り替えや大掃除の際に手間取らないために、障子戸の正しい扱い方を知っておきましょう。
障子戸が外れない原因とは?
障子戸は本来、女性の力でも簡単に外すことが可能です。障子戸が外れない理由としては、以下のようなものが挙げられます。
・湿気によって、障子戸の木が膨張している
・雪の重さで鴨居の形が変わってしまった
・築年数が長く、建物自体が歪んでいる
外から見ただけではわからないことがあるので、判断が難しい場合は、専門業者に依頼して障子戸や家屋の状態を確認してもらうとよいでしょう。
障子戸の外し方
障子戸を外すには、まずは両手で障子戸を持ち上方向へと持ち上げます。そして、そのまま下側から引き抜くように外してください。
障子戸本体はそれほど重くないため、動かすときにも大きな力は必要ありません。障子戸や家屋の状態に問題がなければ、スムーズに外すことが可能です。
ただし、障子戸を無理に外そうとすると、障子戸、鴨居、敷居などを傷つけてしまいます。なかなか外れない場合は、次に紹介する方法をぜひ試してみてください。
障子戸を外すコツ3選
ここでは、障子戸を外すコツを3つ紹介します。どれも簡単にできる方法ばかりです。
障子戸を外すコツ(1)敷居と鴨居を突っ張る
障子戸が外れないとき、まずは動かしやすい位置を探してみましょう。両端、中央など、動かす位置を変えることで簡単に外れることがあります。
どの位置でも外れないときは、敷居と鴨居を上下に突っ張って外してみましょう。2人以上で作業を行なっているなら、1人が敷居と鴨居の間に入って、手足で上下に力を加えてみてください。
1人で作業をしている場合は、車用のジャッキを使うと便利です。敷居と鴨居の間にジャッキを置いて、少しずつ上下の間隔を広げましょう。
障子戸を外すコツ(2)マイナスドライバーで持ち上げる
障子戸と敷居の隙間にマイナスドライバーを差し込んで、てこの原理で上へと持ち上げます。障子の下部分に隙間ができたら、そのまま手前へと引き抜いてください。
細いドライバーを使うと障子戸に傷が入るおそれがあるため、できるだけ大きめサイズのものを使用します。障子戸の変形がひどい場合は、作業中に木が割れないように気を付けましょう。
障子戸を外すコツ(3)湿度の低い時期に外す
時間的な余裕があるなら、障子戸を取り外す時期をずらすのも一案です。梅雨は湿度が高いため、障子戸の木が膨張して外しにくくなります。梅雨には動かなかった障子戸も、乾燥した時期なら簡単に外れるかもしれません。
どうしても早めに対処したい場合は、障子戸を取り扱っている専門店に相談してみましょう。
障子戸の取り付け方
障子戸を元の位置に戻す際には、外したときと逆の作業を行ないます。障子戸を取り付けるときは、最初の位置と同じ場所に戻すことが重要です。障子戸の上部分を先にはめ込み、下部分を押し込みましょう。
障子紙の張り替え後は、木が膨張して取り付けづらいかもしれません。そのようなときは無理をせず、木をよく乾燥させてから行なってみてください。
障子戸の滑りが悪いときの対処法
障子戸がスムーズに動かないときは、シリコンスプレーを敷居にかけると滑りが良くなります。シリコンスプレーは障子戸だけでなく、カーテンレール、網戸のレール、家具の引き出しなど、室内のいろいろな場所に使えます。
シリコンスプレーはホームセンターで購入できるので、お手入れ用アイテムとして常備しておくのがおすすめです。
障子戸のお手入れ方法
障子戸をキレイなまま使い続けたいなら、日常的なお手入れが欠かせません。桟や引き手にホコリがたまりやすいので、ハンディモップやハタキを使ってこまめに掃除しておきましょう。隅に残った細かい汚れは、綿棒や爪楊枝で取り除きます。
障子戸の拭き掃除は、乾拭きで行なうのが基本です。汚れが取れない場合は、固く絞った雑巾で水拭きを行なってください。このとき、障子紙を破らないように注意が必要です。
上から下へと掃除をしたら、最後に障子戸周辺、敷居に落ちたホコリを掃除機で吸い取りましょう。
まとめ
障子戸を自分で外して張り替えまで行なうのは、意外に手間がかかります。道具がそろっていれば張り替え自体は行なえますが、障子戸を動かせずに苦戦したり、障子紙をキレイに張れなかったりすることも少なくありません。
障子戸の取り外し、張り替えで悩んでいるなら、まずは専門店に相談してみてはいかがでしょうか。
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