襖枠(襖縁)が経年劣化で傷んできたとき、割れてしまったときには、どのような方法で交換すれば良いのでしょうか。どの襖枠を購入すれば良いのか、そもそも自分で襖枠を取り換えられるのか、気になる方も多いかもしれません。
そこで今回は、襖枠の種類や購入場所、選び方のポイント、交換する際の外し方、取り付け方について説明します。DIYで襖枠を交換予定の方、専門店に依頼すべきか迷っている方はぜひ参考にしてください。
襖枠(襖縁)を交換できる襖の種類
襖枠を交換できるかどうかは、襖枠の種類によって変わります。例えば、枠内に組子が施されている本襖は、枠を外して交換が可能です。一方で戸襖は、組子に芯材(ベニヤ板)が張り付けられており、襖枠だけを外すことはできません。戸襖の枠を交換する場合は、襖を丸ごと新調するのが基本となります。
ただし、和室と洋室の仕切りとして使われる戸襖には、縁枠のように見えるもの(ベラ)が付いている場合があります。ベラについては交換が可能なので、自室の戸襖の種類をよく確認してみましょう。
本襖・戸襖以外にも、芯材に段ボールを使用した襖(段ボール襖)、発泡スチロールを使用した襖(発砲スチロール襖)があります。これらの2つは使い捨てで、襖枠のみの交換はできません。
襖枠(襖縁)のおもな購入場所
襖枠は、ホームセンターやインターネット通販で購入可能です。
ただし、ホームセンターによっては、取り扱いがない場合もあります。またインターネット通販では、実物が確認できないこと、送料がかかってしまうことがデメリットです。
さらに、DIYするなら自宅の襖のサイズに合わせて自分で襖枠をカットする必要があります。サイズ調整に失敗してしまうと、もう一度襖枠を購入しなくてはなりません。DIYが苦手な方や美しい仕上がりにしたい方は、最初から襖の専門店に相談したほうが確実です。
襖枠(襖縁)の選び方
襖の種類によって、サイズや厚さが異なります。襖枠のおもなサイズについては以下のとおりです。
・五七(ごしち):高さ5尺7寸(約171cm)※標準サイズ
・五八(ごはち):高さ5尺8寸(約174cm)※標準サイズ
・半襖(はんぶすま):高さ2尺以上3尺程度(60~90cm)まで
・中間(ちゅうま):高さ3尺以上5尺程度(90~150cm)まで
・丈長(たけなが):高さ5尺8寸(約174cm)超
・幅広(はばひろ):幅90cm超
・天袋(てんぶくろ)・地袋(じぶくろ):高さ40~60cm
枠交換が可能な本襖の場合、厚さは20~35mm程度です。
襖枠を用意する前に、サイズや厚さをよく確認しておきましょう。正しい測り方など注意点について知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:
襖の大きさはどれくらい?種類別にサイズ(高さ・幅・厚さ)の違いを解説
襖枠(襖縁)の交換方法|外し方・取り付け方を解説
襖枠を自分で交換する際は、以下の外し方・取り付け方を参考にして行ないましょう。
襖枠の外し方
枠を外す際には、元の位置に戻せるようにあらかじめ印を付けます。続いて上下のバールを枠と襖の間に差し込み、金づちで叩いて隙間を作っていきましょう。隙間ができたらバールを外して襖枠を両手で持ち、引っ張りながら外していきます。
左右の襖枠も同様の手順で外せますが、左右がスライド式の場合は外し方が異なる点に注意が必要です。襖枠の上部分に当て木を置いて、下方向へと金づちで叩いて外していきます。
襖枠の取り付け方
襖枠を取り付ける際には、外すときとは逆の順番、左右から取り付けを行なってください。スライド式の場合は下部分に当て木を置き、上方向へと金づちで叩きます。左右の襖枠を取り付け終えたら、上下の枠を取り付けて釘を打ち込みましょう。
襖紙の張り替えと襖枠の交換を同時に行なう場合は、以下の記事を参考にしてください。
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襖の修理は意外と簡単!破れやはがれの補修、張り替えの方法を解説
襖枠(襖縁)の交換はDIYでできる?
襖枠の交換はDIYでも可能ですが、作業の難易度は高めです。襖枠の取り付けに失敗すると、見た目を損なうだけでなく、襖自体が動きにくくなってしまいます。
襖枠の交換をできるだけ簡単に済ませたい方、そもそも自宅の襖の種類がわからない方は、まずは襖の専門店に相談してみてください。
事前に見積もりを依頼すれば、襖の状態を直接確認してもらうことも可能です。交換で対応可能か、襖を丸ごと新調したほうが良いのか、最適な方法を提案してもらえます。
まとめ
襖枠を交換可能かどうかは、襖の種類によります。まずは襖の種類やサイズ、厚さなど必要な情報を確認しておきましょう。
なお、襖全体が激しく劣化しているときには、襖自体を新調したほうがスムーズかもしれません。和室のプロフェッショナルのとりまつ畳であれば、襖はもちろん、畳や障子に関するお悩みをすぐに解決できます。
お問い合わせについては、電話やFAX、お問い合わせフォームにて承っておりますので、困ったときにはぜひいつでもご相談ください。
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