古くなった襖を張り替えたいと思っても、「そもそも自宅の襖がどのような種類のものなのかわからない……」という方も多いのではないでしょうか。襖といえば戸襖や和襖などがあり、それぞれ構造や使用されている素材などが異なります。
今回は、戸襖と呼ばれる襖について、その特徴や張り替え時の注意点を見ていきましょう。「襖の見分け方がわからない」「戸襖の張り替えや交換について知りたい」という方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
戸襖とは?和襖との違いは?
まずは、戸襖の特徴と和襖との違いについて詳細を確認しておきましょう。
戸襖の特徴
戸襖は一般的に、和室と洋室の境を区切る引き戸として使用されるものです。
一般的な和襖の表には襖紙、裏には雲華紙が張られていますが、戸襖の片側には襖紙、片側にはクロスや木材が使われています。そのため、和室と洋室が隣り合っているときでも、戸襖であればそれぞれの部屋の雰囲気になじむでしょう。
戸襖と和襖の構造上の違い
戸襖と和襖の違いは、表面に張られている素材だけではありません。
戸襖は内部に分厚いベニヤ板が使用されていて、それなりの重さがあります。縁は接着しているため、基本的に取り外せません。
一方、和襖は格子状の枠の上から襖紙を貼り付けて、1枚の板の形にしています。「襖の内側に障子のような枠がある」と考えると、想像しやすいでしょう。戸襖とは異なり、縁部分を外すことも可能です。
また、和襖の内側は空洞になっているため、軽い力を加えるだけで動かせます。ただし、内側が板ではない分、衝撃によって破れやすい点に気を付けなくてはなりません。
戸襖と和襖の見分け方
戸襖は和室と洋室の間の仕切りとして、和襖は押入れの襖として使われるケースが多いです。ただし、地域によっては押入れに戸襖を使用するところもあります。
襖の裏側を見てベニヤ板が使われていれば、戸襖だと判断可能です。しかし、なかには戸襖であるのか和襖であるのか判断しづらいものも存在します。
見た目だけで戸襖と和襖の違いを区別できないときには、襖の面を軽く押してみる方法がおすすめです。押したとき、場所によって沈み方が異なる場合は和襖、板のように固い感触がある場合は戸襖と判断できます。
このとき、あまり強く押し過ぎると襖紙が破れてしまうため、力加減には十分に気を付けてください。
戸襖とは?和襖との違いは?
戸襖にも寿命があるため、劣化の程度によっては張り替えが必要です。ここでは、戸襖を張り替える際に、気を付けたいポイントを見ていきましょう。
縁を無理に外そうとしない
和襖の場合は、縁が釘などで固定されているだけなので、上下左右の縁を外すことが可能です。しかし、戸襖の場合はボンドなどでしっかりと接着されているので、そもそも縁を外すことができません。
接着剤で固定されている縁を無理やり外そうとすると、縁が割れて使えなくなるおそれがあります。そのため、襖の張り替えの際には戸襖と和襖のどちらであるのか、最初に確認しておくことが重要です。
縁付近の襖紙の処理は丁寧に
和襖はいったん縁を外してから襖紙を貼り付けるため、襖紙の切り方が多少歪んでいても、最終的に縁で隠せるでしょう。
しかし、戸襖の場合は縁を外さずに襖紙を交換するため、どうしても襖紙の端部分が表に見えてしまいます。見た目の違和感をできるだけなくすためには、ヘラや定規をあてて丁寧に襖紙を切ることが重要です。
複数の襖をまとめて張り替えていると、カッターの切れ味が悪くなる場合もあるでしょう。切れ味に違和感をおぼえたら、思い切ってカッターの刃を替えてみてください。
戸襖の状態によっては交換が必要
戸襖は固い板でできていますが、なかのベニヤ板は経年劣化によって徐々に傷みます。自分で補修することも可能ですが、状態によっては新しい戸襖に交換したほうが、費用を安く抑えられるでしょう。
また、劣化の程度がひどいときには、襖紙の張り替えではなく丸ごと戸襖を交換するのも一つの選択肢です。
とはいえ、襖にあまり詳しくない場合は、「交換の目安がそもそもわからない……」という方も多いかもしれません。戸襖の張り替えや交換を検討する際には、襖の専門店に一度相談してみてはいかがでしょうか。
まとめ
和室を快適な空間として維持するためには、襖の定期的なメンテナンスが必要です。戸襖と和襖の違いを理解したうえで、それぞれの襖に適した張り替え方法を行ないましょう。
襖の張り替えや交換を専門店に依頼する際には、費用面が気になる方が多いかもしれません。とりまつ畳では、お求めやすい特価品から特別感を味わえる最高級品まで、自分好みの襖を選択可能です。
襖紙の品質によって必要な費用は変わりますが、張り替え時の施工品質は変わりません。戸襖の張り替えや交換を迷っている方、戸襖を新しくして和室の雰囲気を変えたい方は、とりまつ畳にぜひお問い合わせください。